- 夢の諦め方 - もはや意味など問う事もなくなっていた仕事をやっつけ 帰り支度をしてるその時 携帯が鳴る 毎度まるで謀ったようなクライアントのクレーム いつでも何処でも繋がる社会 利便と引き換えに 自由を生け贄に 悪い意味でのパブロフの犬… 撤回、仕事はこれからだ… 夜は永く深い… 車に乗り込みキーを回す 鳴り響くエンジンは虚しい 使う側も使われる側も詰まるところゲバルトが一番、楽 トップが好むのは従順な横一列 理念の裏メニュー  空気 風気 根気 敵は油断と甘え 心の乱れは 規律の乱れ  金の為 組織の為 クライアントの為 そこに自分なんてものはない 個性なんてものもない  意見なんてあり得ない あるのは結果と成果  社畜は皆 顧客満足度の壁の向こうに明日の嘘(ゆめ)を見させられる ハイウェイ乗り アクセルを強く踏み込む 違和感は加速する 「馬鹿はよせ」「地に足つけろ」 「現実を見つめろ」「無理だ、無理だ」「諦めろ」 何時からだろう… 夢も語らない奴らに俺は迎合してさ 思えば 俺の夢を諦めさせたい奴らが沢山いたよ  そんな奴らが今なにしてるかって 遣りたかった事と遣らなかった後悔を隠し  遣ろうとする者達の足を相変わらず 引っ張り 巻き込み 書き込み イヒヒ 似非有力者が敷いた退屈な道を毎日行き来 俺の中にまだHEROがいた頃  彼らの本 映画 音楽を夢中で読んだ 観てた 聴いてた そうだよ 其所には諦め方など一つも描写されてなかった 次のインターチェンジを降りれば定刻通り クライアントのおの望み通り しかし今夜 俺は俺に逆らう そのままハイウェイをスロットル全開で突っ走る ラジオから流れるこの曲に合わせスウィング 叶う叶わないなんかどうでもいい 「好きに見るのが俺の夢」 この後どうなるかなんて知った事か fuckin' A